甘海老の刺身、甘くて美味しいから好きな方はたくさんおられると思います。殻をむくのは大変ですし、面倒くさくなります。
だけどその頭や殻は後から味噌汁のだしにすると、とても美味しいんです。
味噌汁のだしをとったはいいのですが、生臭くて食べられなくて失敗した事があり、残念ながらその時は食べるのを諦めてしまいました。
ここでは生臭みの原因と頭と殻の処理対策、美味しいだしの取り方を取り上げていきます。
甘エビの殻が生臭くなるのは何故?
甘エビの殻が時間がたつと臭くなるのには、いくつか理由があります。
甘エビの殻が時間がたつと臭くなる理由ですね。これは、主に以下の要因が考えられます。
タンパク質の分解
エビの殻には、タンパク質の一種であるキチン質が含まれています。時間が経つと、このキチン質が細菌によって分解され、悪臭を放つアミン類が発生します。
脂肪の酸化
エビの体内に含まれる脂肪は、空気に触れると酸化し、独特の生臭みを出す物質に変化します。この酸化は、時間が経つにつれて進行し、悪臭を強めます。
微生物の繁殖
エビの殻には、様々な種類の微生物が付着しています。時間が経つと、これらの微生物が繁殖し、腐敗を進めて悪臭の原因となります。
エビの体内の酵素反応
エビの体内に含まれる酵素は、死後も働き続け、組織を分解します。この酵素反応によって、悪臭を発生させる物質が生成されることがあります。
これらの要因が複合的に作用することで、甘エビの殻は時間がたつにつれてますます強い臭いを放つようになります。
甘エビの殻が生臭くならない下処理のポイントは
海老の頭が生臭くならないようにするにはどうしたらいいか、色々な方法を調べてみました。すると幾つか見つかりましたので書き出してみます。
新鮮な海老を買ってからすぐに調理
海老に限らず大切な事ですが、調理して食べる食材は新鮮なのが1番です。
これから寒くなるので、国産の訳あり甘エビも出回りやすくなります。特に冬場は甘みの詰まった甘エビが安くたくさん味わえるので、この機会に購入して味わうことが出来ます。
新鮮だから海老の頭や殻が生臭くならない。調理した味噌汁も海老本来の味を美味しく味わうことが出来ます。新鮮な海老を見分けるポイントは
・頭のみその部分が黒ずんでいないこと
・模様がはっきりしているものや身に透明感があるもの
・頭のない海老は殻の淵を見て黒ずんでいないこと
これらの点に気を付けることが大切です。
参照:スーパーでの魚の見分け方/ホームメイト
片栗粉をまぶして水洗いする
片栗粉をまぶしてみると、海老の殻が黒ずんできます。この黒ずみが鮮度が落ちてきたから発生するものです。
やっぱり、鮮度を落ちたものを使うと口当たりも悪くなるのから片栗粉を使うことによって取り除いていきます。
フライパンで乾煎りする
鮮度の落ち方が気になる方はフライパンで乾煎りすると水分が飛んで気にならなくなります。
片栗粉で軽く汚れを洗い落とすと乾煎りして使ってみたら、生臭さが消えて料理しやすくなりました。
片栗粉の汚れ落としとフライパンの乾煎り、どちらかでもいいのですが、鮮度が気になる方は両方やってみると問題なくお召し上がりになれます。
甘エビの殻が生臭くならない調理方法
甘エビの殻を使った美味しい味噌汁作り、今回は以下の手順で作ってみました。特に海老の頭はみそが残っている状態で料理すると、味噌の旨味も味わえるのでお勧めです。
①海老の頭を片栗粉をまぶして水洗いする
②水洗いした後、茶色にならないようにフライパンで乾煎りする
③水800cc~1,000ccぐらいと料理酒を鍋に入れ火にかける。この時、だし昆布も一緒に水から火にかけてください。
④沸騰したらだし昆布を取り出して弱火から中火にし、煮立たせないようにして海老の殻を火にかける。この間よくアクを取っていきます。
⑤10分ほど経ったら海老の頭を取り出し、豆腐や小葱、わかめやあおさなどのシンプルな具材を入れて火を通す。仕上がりに味噌を溶いて出来あがりです!
これで簡単で美味しい海老の頭の味噌汁が出来ます。味噌汁に入れる具ですが、あおさを入れてみるとより美味しく作ることが出来ます。
お好みで殻と出汁をミキサーにかけて濃厚な出汁を取って味噌汁やビスクなどに応用できます。
残った海老の頭はから揚げにして食べるのがおすすめ。お酒のおつまみにもぴったりです。
また、ミルをお持ちの方は粉々にして海老塩を作るのもいいと思います。天ぷらや焼き物、炒め物の味を引き立てて美味しく味わうことが出来ますので、残さず使い切りましょう。
甘エビの殻を生臭くなく調理して美味しい味噌汁を味わおう
甘エビ等の海老の頭や殻には旨味が詰まっているので、そのまま捨ててしまうのは勿体ないです。
せっかくなので、頭や殻で出汁を取り、残りの殻は唐揚げ等で最後まで使い切って味わっていきたいものです。
海老の旬は晩秋から春先。冬の間にたくさん出回るから、色々な料理をたくさん楽しんでいきましょう。
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